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TAOドライブの松本さんと米井さんと、Heroku Connectについてのお話

Hosted by 永野 智, with guests Hiroki Matsumoto and Takahiro Yonei.

Heroku Connectを利用することで、Salesforce CRM内のデータを活用し、外向けのアプリケーションを開発したり、データHUBとして様々なWebシステムと連携することが容易にできるようになりました。今回のエピソードでは、SIパートナーのTAOドライブ株式会社から、代表取締役社長の松本さんと、エンジニアでSalesforce MVPの米井さんをゲストに迎え、Heroku Connectを活用したインテグレーションパターンや、これからのSIトレンドなどについてお話しさせていただいています。


ショー・ノート

  • 松本さん、米井さん自己紹介
    • 会社、役職、経歴、その他の活動
    • TAOドライブ株式会社
      • 創業10年目
      • Coreで販売管理や業務アプリ開発を7年近く行った後、縁があってHerokuに取り組み
    • 松本純樹
      • 工学部機械工学科出身でロボットとか組み込みとかを趣味でやっていた。
      • 航空機メーカーで生産技術をやっていたあと、業務コンサルタントの会社に転職
      • リーマンショックをきっかけに当時の会社が傾いたのでTAOドライブを創業
    • 米井孝浩
      • 工学部化学工学系出身だけど、卒業した後は(そこそこ)大手のSIをやってた。
      • 様々な縁があって、ITコンサルとして松本のチームにジョイン
      • プログラマとして再スタートしつつ、TAOドライブにジョイン
    • Salesforce連携パターンについて
    • Heroku Connect、Salesforce Connect、REST API
    • ETLが必要な場合
  • Heroku Connectのハマるケース、向かないケース
    • どんなパターンだとHeroku Connectは有効なのか
    • Heroku Connectが向かないケースはどんなものがあるか
    • Heroku Connect炎上あるある
  • Salesforce連携の今後
    • そもそもSalesforce連携はなぜ必要なのか
    • どんなことを勉強しておけば、これからのSalesforce SIとしてやっていけるのか

トランスクリプト

永野: 私は、SalesforceでHerokuを担当している永野 智です。このエピソードは、Deeply Technicalがテーマとなります。本日はTAOドライブ株式会社の松本さんと米井さんをゲストにお迎えしております。松本さん、米井さん、よろしくお願いいたします。

松本: よろしくお願いします。

米井: よろしくお願いします。

永野: はい、TAOドライブさんとは、長いことお付き合いさせていただいていて、特にHerokuですとか、Salesforceが関わったインプリみたいな時にはですね、御用達みたいな感じになってるんですけど、まだご存じない方もいらっしゃるかもしれないので、自己紹介などをお願いできますでしょうか。松本さんお願いいたします。

松本: はい、分かりました。まず簡単に会社の紹介をさせていただいて、そのあと私の紹介で、米井の紹介をしたいと思います。TAOドライブは今年でちょうど創業10年になりまして、米井とは実は前職、とある業務コンサルティングの会社で一緒になってまして、そこから何となく独立って言うんですかね、リーマンショックがあって独立をして、そこからチームで会社を立ち上げたみたいな形になります。おかげさまで、何とかSalesforceのエコシステムの中で、10年生き残ってまいりました。Herokuは、2、3年前ですかね、小川さんという方が米井の同級生だったのでお声がけいただいて、我々はHerokuにチャレンジをして、コアの販売管理とか得意だったんですけど、そこからHerokuを使ったWebのフロントエンドシステムの方に移行しましてから、急速に案件をいろいろいただいたというところで、最近は本当にHerokuとSalesforceを組み合わせた案件ばかりやっております。

松本: 私はですね、元々キャリア的には、実は機械工学科出身でロボットとか組み込みとかを学生時代やってまして、パソコンからなんとなくハードウェアということで、航空機のエンジニアですね。生産技術だったんですけれども、そこの業界に五年ぐらいいまして、なんとなくあの工場の勤務も飽きたので、東京でスーツを着た仕事がしたいということで、転職ですね。いわゆるコンサルティング業界に入ったんですが、なかなか色々ありまして、Salesforceと出会い、そこからSalesforceのエコシステムで今度はシステムエンジニアとしてシステム構築をするところでやらせてもらってます。どうぞよろしくお願いします。では米井さんお願いします。

米井: はい、米井と申します。TAOドライブに入って、もうかれこれ10年ぐらいになりますが、僕は元々大学では化学をやっておりました。いわゆる化学工学ですね。そこから色んな縁があって、卒業後は普通のSIに入りまして、そこでまた色々な縁があって、ITコンサルとして松本のチームにジョインしました。また紆余曲折あって、プログラマーとして再スタートしつつ、TAOドライブにジョインしたというところで、随分長くお付き合いしてるなというところですね。僕がHerokuを最初に触ったのは、多分ですね、Herokuの前にHeroku Gardenっていうサービスをやってた時があってたんですけど、それが終わるか終わらないかぐらいの時に初めてHerokuを触って、これすごいな面白いなっていうので、その時はしばらく遊び感覚で触っていました。その後皆さんご存知のZillaとかIkaとかそういうプランが出てきた時代もあって、なんだこれはと思いながら色々楽しげに見てきたんですけれども、今こうしてHerokuをふんだんに使って色々なサービスとかやってるということで、付き合いとしては長いのかなと思います。けれどもまだ未熟ものではございますので、どうぞ引き続きよろしくお願いします。

永野: ありがとうございます。まず10周年というか、創業10年目ということで、おめでとうございます。

松本: ありがとうございます。

永野: 10年前と比べてどうですか。気持ち的に変わったりしましたか。もっと言えば10年前にこんな状態になってるみたいなことって思ってましたか。パンデミックとかそういうのは別にして。

松本: 開発という意味では、今作っているようなものが、クラウドに関する議論がもう無くなった(しなくても良くなった)ってのは楽ですね。本当10年前は、クラウドにデータを預けていいのかっていう議論、お客さんとやらなきゃいけなかったのが、今はそのクラウドが第一選択であるっていう風になって、いちいちクラウドの説明とかセキュリティの説明ってのは、限られたお客様だけで済むのは本当に時代が変わりましたね。

永野: そもそも10年前からSalesforceやってた感じですか。

松本: そうですね。最初コアの方で業務アプリケーションとか、途中から GLOVIA OM っていう富士通さんのパッケージのインプリとかも始めたりしていたので、本当にものを作ってましたね。特にデータモデルが面倒くさい、部品表とかは米井と頑張って作っていたという感じですね。

永野: お客様の層とかも、昔と比べて今とは全然違ったりするんですか。同じような感じですか。

松本: そうですね、Herokuのおかげで非常にお客さんのセグメントが変わってきて、東証一部の大手製造業とかで業務コンサルをしながら、部門とコネクションを取って業務側から落としてSalesforceを活用しませんかみたいな営業をかけたりとかが多かったですけど、中小、中堅っていうの落ちていって、また昨今Herokuを入れたお陰でですね、永野さんからも結構ご紹介いただいてますけど、大手さんが結構出てくる、上場会社とかも増えてきて、そういうポートフォリオはですね、本当に持っている技術によってお客さんのポートフォリオも変動してるっていうのも興味深いとこありますね。

永野: 米井さんはTAOドライブにジョインされたのって創業当初からですか。

米井: ほぼ創業当初ですね。正確に言うと、ごそっとチームが抜けるっていうのは色んな事情があったので、僕だけ一か月遅らせて入るというようなことをやってたりしてたんですけど、ほぼ創業当初から一緒にやってます。

永野: その時からSalesforceを覚えたって感じですか。

米井: そうですね、そのちょっと前にSalesforceを触って、それまではSQLとかはやってたんで慣れてたつもりだったですけど、SOQLはJOINできないし、全然使えないな、これ何だろなっていうのを非常によく覚えてます。

松本: 忘れてましたけど、前社で社内ベンチャー的にSalesforceでビジネスを立ち上げたいと、ちょうどリーマンショックで会社が急速に悪化する中で、元々業務とITっていう会社だったので、クラウドベースにSalesforceでまさにAppExchangeビジネスやらせてくれって言って、チームの半分ぐらいその仕事やってたんですよ。米井も今まではITコンサルだったのに、プログラムも思い出してSalesforceで作ってよって言って、当時竹内さん、今彼はどこに居るんだっけ。

米井: ユビレジですね。

松本: ユビレジの取締役まだやってるのかな、彼にも会社に来てもらって、アプリを作ったんですよ三つぐらい。AppExchange販売するってのを始めたっていうのが。会社のお金で勝手にいろいろSalesforceのエコシステムの中で商売する中で、その当時石井さん、もともとMJSで作ってた石井さんだよね、とかにも営業をかけに行って、そういう時から結構Salesforce界隈のエコシステムの人々と知り合いになったのはその時からですね。

永野: そうなんですね。じゃぁSalesforceと10年っていうような感じがやっぱり強い感じなんですね。

松本: そうですね、Herokuという武器を持って、我々も標準的なWeb開発の世界に入ったら、こんなに世界が広かっただみたいな感動はちょっとありますね。

永野: いいですよ、そんなにHeroku持ち上げなくても。

松本: Heroku持ち上げてるわけじゃないですけど、本当にそう思ってるんで。

永野: 今日のテーマ、Heroku Connectについてのお話を中心にやってみようかなと思っていて。何でかって言うと、やっぱりSalesforceの人達にとって、Herokuってなんだこれみたいな人達も結構多かったりだとか、特にアプリ作るみたいなのって特殊っていう人が多い中で、やっぱりHeroku Connectで理解いただけるっていうのが結構多かったりするんですね。だからとっかかりとしてHeroku Connectっていう話が、特にSalesforceの人たちに対しては引っ掛かりが良かったりだとかするんですけど、それを使うにあたって、気を付けた方が良かったことだとか、こういうことだと別にHeroku Connectいらないみたいなものがあったら、そういうお話もちょっとやってほしいなというふうに思っています。まず初めに、Heroku Connect自体をどのくらい使っていらっしゃいますかね。もう何件もやられてると思うですけど、パターンみたいなのって見えてきましたか。

松本: はい。そういう意味だったら、まず連携をいわゆる手組みで組むというのは我々も凄い避けたいところなんですよね。APIを叩けば連携はできるにせよ、とにかく何か出来合いのものを使いたいっていうのが強いので、例えばJSforceとかは使っていくにせよ、やはりプログラムなので、No Code、Low Codeの世界に持っていきたいってなると、Heroku Connectという選択肢、標準ですからね、があり、あとは私供の方だとCDataを使ったりっていう意味で、まずそこでNo Code、Low Codeを選択したいっていうパターンが私共強いですね。まず手組みを避けたいっていう思い、Heroku Connectという選択肢が純正としてまずあるよねっていう捉え方をしています。

永野: 10年前からそういった連携話みたいなのってあったんですか。

松本: 連携は本当に時を問わずに多かったですね。特にオンプレとの連携という話は昔からありました。

永野: そういうときって、やっぱりSalesforceのAPIの仕様を見て、書いて、トライしてみたいなそんな感じだったんですか。

松本: そうですね。米さんそうだよね、RESTで大体書いてって感じだよね。

米井: あとTalend Open Studio を活用したりっていうことが多かったと思うんですね。Talend Open Studioでジョブを組んで、その当時はTalend Open Studioから生成したJarファイルを、どこかのマシンから定期的にキックして連携させるとか、オンプレのデータをSalesforceに入れるとか、そういったことをやったりすることもありました。

永野: 完全非同期的な感じが多かったですかね。

米井: そうですね。非同期で、その当時はバッチで何かを動かすスケジューラとか、そういったものを活用しながら連携させるっていうことが多かったですね。

永野: 例えばこのシステムともリアルタイム連携してくれないと入れられないよ、みたいなそういう案件とかってありました。

松本: リアルは意外とないですね。業務システムが私ども多いので、そのせいかもしれないですね。リアルって本当少ない。

永野: なるほどね。じゃ昔から、今も含めて、複数のシステムで一つのワークフローを完結させるみたいなことはやってないよっていう感じなんですかね。

松本: ワークフローはありますね。ワークローとしては、例えば私たちだと、昔、米井とやったのは、部品表のシステムとかがあって、Salesforceの部品表システムに、お客様が、設計者がデータを入れる。出図っていう行為があるんですよ、その確定するって行為があると、それを社内のワークローシステムにキックして、さらにその出図するためのデーターベースにデータを流し込むっていうのも、全部オンプレ側からSalesforceにトリガーをかけてっていうのは作ったことがありますね。

永野: なるほど。こういうシステムにはHeroku Connectがいいけど、こういうシステムには向かないよってありますか。

松本: まずはリアルタイムですよね。業務システムにあまりないですけど、リアルタイムに同期型で絶対やりたいっていう時があって、最近だとフロントエンドで開発する時に、レスポンスが欲しいって、フロントエンドの人達みんな言うんですよ。例えば、POSTしたリPUTしたりした時に、登録が成功したものは同期でほしいって皆さん思うんですね。でも実際には、Heroku Connectで繋いでると、同期では返せない場合が多いので、そうなるとやっぱりAPIで同期的にやって、確認してから返してあげるみたいなアーキテクチャの方が素直な場合はあって、ただそれは駄目な訳ではないですよね。ただフロントエンジニアからすると、その非同期を前提とした動きで嫌がられるっていうのはありますね。

永野: なるほど。米井さんどうですか。

米井: 先程の話は実際にあった案件の話ですけど、デザインをどうするかというところにも関わってくるとですね、そういった設計をしてしまうと、なかなかHeroku Connectだと使いにくいかもしれないなっていう。結局Heroku Connectとの併用がよくあるパターンなのかなというふうには感じています。

永野: 適材適所っていうのが結局のところ結論だとは思うんですけど、Heroku Connect初めてやる人にとって、双方向同期って結構ハードル高いようなイメージがあるんですけど、双方向と片方だけ、Salesforceで何か変わったっていうことを外向けアプリケーションで見るだけとかっていうのと比べて、やっぱりインプリの難易度って変わったりするんでしょうか。

米井: そうですね。双方向はやっぱり気をつけないといけないなっていうところがありますね。特にちょっと技術的な話になっちゃいますけども、ちゃんとSalesforceの外部IDを埋め込んで、Keyをちゃんと設計しておかないと、双方向はうまく行かないっていうことがあったりしますので。

永野: 重複しちゃったりする。

米井: 重複ですね。なので、そこが難易度としては上がりますね。あとこれまた僕も悩んでいるところではあるんですけれども、Salesforce側にオブジェクトを連携させる時、同期先のオブジェクトに、例えば入力規則やワークフローとかが色々複雑に実装されてて、お客さんが、管理者がですね、こういった入力規則も付けちゃえといった時に、Heroku Connectから書き込むと、ある時に連携されないと、連携で失敗するということが発生します。そうなると、もうHeroku ConnectのエラーとかはPapertrailから検知したりとかいろんなやり方があると思うんですけども、一旦エラーになると回復させるのが面倒くさいなというところはありますね。

永野: それは書き込みエラーが多くなればなるほど復旧が難しいって感じですか。

米井: そうですね。結局一件一件見て、これ何がエラーになってるのかなっていうのを見ていったりとか。Salesforce側で一体何のデータの属性を直したらちゃんと登録されるだろうかとか、このまま連携させちゃってもいいだろうかとか、Heroku Connect、Heroku Postgresの中にあるトリガーログ、テーブルを見ながら、これはステータスをNEWに変えようとか、そういったことをやってたりします。

松本: 結局はデータベース連携なので、Salesforce側もデータベースに直接、そのオブジェクトに直接レコードを書き込むと、その後ワークフローが動いたり、入力規則が動いたりするんですね。だからその強要してるデータベースに色んなところが書き込むけど、そのバリデーションルールは書き込んだ人は知らないっていう時がやっぱりあって、これがその連携アーキテクチャがやっぱりDB連携なんだっていうその良さと難しさってのは結構両立するので、逆に言うとなんか不可解なことは全く起こらないですね。そりゃそうだよなんだけど、例えばSalesforceの管理画面は知らないっていう状態でスタートすると、なんでこれ連携できないのみたいに嵌っちゃうていうのがあるので、そのアーキテクチャの理解というか、アーキテクトとしてちゃんと冷静に見れば何ひとつおかしなことはないんだけど、やっぱり突然起こると面食らいますよね。あれあれってなるので。

永野: そうですよね。インプリ案件とかでSalesforceの設定は別の会社がやってますよとかって言うと、じゃ何してんのかみたいなところを探らないと、ちゃんとした設計ができないっていうパターンになってる。

松本: その通りです。これ案件の話なんですけど、実はSIがいなくてですね、お客様自身がもう何年もSalesforceを愛用してて、蓋を開けてみたらCustom項目が500以上あるんですよ。UEの環境だったんで、500以上あるのはいいんですけど、いわゆるSalesforceをやったことある方だったら分かる、'Field1234__c' みたいなものの羅列になっていて、尚且つその数式が数式を呼んでいて、入力規則も山盛りと、一つのオブジェクトに500以上項目あるんですね。当然仕様書は一切ないという状態で、じゃあいざ、我々多いのは結構アドオンが多いですね。運用してるSalesforceをHeroku化して、中に溜め込んだ情報をお客さんに出したいみたいなのが多いので、結構そういうのなんで泣きそうになりますね。

永野: 投資資産の保護と言われて、あれなんだけど、もう本当だったら全部フォークリフトで直したいなっていう案件って感じですね。

松本: 本当そうですね。ただあんまり言うとお客様気を悪くするし、なかなか言いづらいんですけど、結構絶句で。これはHerokuとは関係ないですけど、実はですね、SalesforceDXがあるんですけど、その中でスクラッチ組織ってあるんですよ。このスクラッチ組織が、実はUEの環境で800までカスタム項目できるんですけども、EE相当、Enterprise Edition相当しかスクラッチ組織ができないという制限があって、こうなると、800近いカスタム項目もってるUEのお客様って、スクラッチ組織作れないっていう罠があってですね。色々AEさんに頼んだり、Salesforceのサポートあげたりしたんですけど無理ですって言われて、スクラッチ組織ができなくて泣いたみたいな話もありますね。

永野: まあエッジケースっていうのは有り得ますけどね。

松本: そうですね。だからクラウドあるあるですけど、そういうプラットフォームの制約でどうしようもないことにはまるっていうのはやっぱりつらいとこありますね。

永野: 結局クラウドビジネスって提案までで、その時に仕様を決めてるわけじゃないですからね。全部決めてから受注なんていう風になってたら、たぶんクラウドビジネスやっていけなかったりするので、これできるでしょみたいなこと言っちゃうっていうね。ただそれで良いことと悪いことは多分あって、良いこと言うとビジネスを回していけるだとか、早めにエラーを出しておくことで、後になってから困らないとかっていうのはあるかなと思いますけど。ただ実際にインプリしてダメだねっていうふうにならざるを得ないような案件もでてきちゃう可能性はありますよね。

松本: そうですね。永野さんといつも話してますけど、Heroku Connectといえばレコード数ですね。向う5年ぐらいのレコードの総数は、是非売る前というか、お客さんが買う前にちゃんと握っておかないと、そこは結構はまるのでそこに尽きるかなっていうところですかね。

永野: なるほど。ありがとうございます。多分色々細かい話をしだしたらキリがないのかなとは思うので、Salesforceのもう少し大きな観点からお話ししようと思います。今はSalesforceていうと、SoR(System of Record)として考えてる人がいたりするんですが、レーコドが沢山貯まっているお客さんがどんどん増えてきているのも事実で、日本でも20年間使っているお客さんもそろそろ出てきつつあるのかなと。そうすると、そこに貯まっているデータは、もうビジネスには必要なデータなんだけれども、あんまり変更もしたくないみたいな時に、データを外向けにアプリケーションとして持ち出したい時に使うのが、Herokuだったりだとか、他のSoE(Sytem of Engagement)との連携という話だと思うんですけど。そういう案件が御社に来る時、SoR/SoEっていうボキャブラリーの中から、お客さんが、これはHerokuだねっていう風に理解して貰ってるもんなんでしょうか。

松本: そのSoR/SoEっていうのは、まさにそのこの文脈だとわかりやすい、System of RecordとSystem of Engagementってのは分かりやすいですけど、お客さまがSoR/SoEという言葉を使ってくることはほぼゼロ。これはセグメントによるとは思いますが、概念として理解されてるかって意味も相当厳しいかなという感じです。ただ本能的にSalesforce長く使ってるお客さんは、もうデータが入っているので、これを公開したいという意味ではおっしゃるように、お客さま自身がそのあるものを出したいっていうお客様は、すっと受注に至るケースがすごく多いので、本能的に理解されてるんだと思いますね。

永野: 結構昔言われたのは、Heroku Connect紹介した後に、だったらSalesforce全部Herokuにしちゃえばいいじゃんとか、また逆でSalesforceが何でHerokuみたいなことできないんだよとかっていうふうに突っ込まれるケースが結構多かったんですけど、この役割分担みたいなもので別々のものを作ってますよっていう話って、受け入れられてるのかなっていうのが、フィールドでですね。皆さん毎日お客さんと接している中で、どうなのかなっていうのはちょっと疑問に思ったので、そういう質問してみたんですけど。

松本: なるほど。そういう意味だと私もSalesforceもう一年、来年にはKOA、多分10年になるんですけど、Community Cloudに対する期待値はやっぱりあります。もともとCommunity Cloudはそうだったよねって。要するにHeroku Connect、Heroku、Salesforceっていう、そのマイクロサービスの組み合わせみたいなものにならなくても、Community Cloudってそういうことができる期待値だったよねっていう中で、でもやっぱりHerokuだなっていう方向になったっていうのは正直なところですね。

永野: Site.comとかそういうのも。

松本: そう。でもあまりにも、やっぱりそこがクローズドアーキテクチャで、自由度が少なく、Webの進化に追従できない以上、明らかにHerokuというか、そのSalesforceと、外は今の一般的なWebの開発環境にした方が、はるかに自由度が高くて、色んなAPIとの連携だとか、フロントエンドの連携がやりやすいので、現実解としては、Community CloudよりはHerokuの方が自由度が高いですね。という意味で受け入れられてます。

永野: Mulesoft買収したりだとか、他との連携みたいなコンテキストの中で、AWSだとかGoogleだとかMicrosoftだとかっていう、そういうサードパーティとの接続っていうのが結構重要視はされ出してるのかなと思うので、そんなに受け入れ難いっていうことにはならなくなったたのかなっていうのは、思ったりもするんですけどね。御社もCDataさんとかとお話をされてて、連携みたいなお話っていうのがこう花が咲いたりするものなんですかね。

松本: これがですね、CDataさんから案件ってちょくちょく来ます正直。いわゆる彼らって、クラウドのドライバを作ってるだけの会社で、中身のSIっていうのは、これからなんかやるらしいですけど、そんなにできないですね。その部隊がいないので。そこからエンドユーザーさんが、そのドライバを探してきて、とにかく今多いのは、オンプレの販売管理とSalesforceを連携したい、ネットで探したらCDataってのが良さそうなのでって言って、CDataさんからうちにちょっと面倒見てくれないかみたいな話は、ポツポツありますね。年間で言うと、私も小さい会社なんですけど、本当に5、6件以上あるので結構多いですよ。

永野: これからは、データの場所だとか、アプリの稼働する場所だとかっていうところも、いろんなところに置いても同じようなオペレーションにできるような感覚になっていくっていうことで、そういったこのクラウドでのAPIサービスだとか、ゲートウエイみたいなものが出てくるのかなと思ったりするんですけど、御社はこれからの5年、10年先っていうのはどういう世界になっていくと思いますか。やっぱりもっとコンソリデーションが早まって、GoogleとAmazonが一緒になっちゃうみたいな世界なのか、それとも本当に群雄割拠で、色んなところと繋げていくビジネスがもっと流行るだと、どっちの方ですかね。

松本: なかなか難しいですね。ただやっぱり、色んなシステムに対する分散の方が健全ですよね。もっと小さく、それぞれが良くなってということですね。最近ちょっと似たような世界で言うと、会計ソフトの世界って、要件がほぼ一緒で、色んなパターンがあるっていう意味では、何か参考になるかと思うんですよね。アプリケーション要件は、会計するだけだから変わらないけど、例えばfreeeさんとか、MFクラウドさんとか、弥生会計さんとか、全然ソフトの作りが違ったり、APIもあると言いながら、実際覗いてみると結構しんどかったりします。そういう中で、専門特化型のものが進んでいる会社さんは、SmartHRさんとかかな、っていう方向性と、御社Salesforceみたいな非常に汎用なプラットフォームっていう方向性があって、分けて話さないといけないかなという気はしますね。

永野: 米井さんどうですか。

米井: そうですね。僕も何か尖ったサービスを出してるところは、やっぱりこの先もそれなりに生き残るじゃないかなとですね、何かその尖ってるが故に、唯一無二になるまでその尖らせていくというところは、大手のところだとそこまでリソースさけないとか、そういったところで生き残るんじゃないかなと思って。僕としては色んな、先程永野さんが仰られた後者の世界の方がいいなっていうのはありますね。いつか前者に買収されるみたいなことは出てくるかもしれないですけども。

永野: 松本さんも米井さんも、この業界長いし、頭がいいので、かなり慎重に話されてるなっていう印象は受けましたね。でもそりゃそうですよね。多分コモディティの、例えばデータセンタだとか、データ置いとく場所だけの、データレイクみたいな世界っていうのは、規模の経済が働いちゃうので、多分でかくならざるをえなくなって、最終的にはNetflixとかAmazonだとか、Appleだとか、そういうような世界の人たちしか残らないでしょってのは、そらそうなんだけど。それはそれで、競争で頑張るぞっていう分野、特にエッジのきいた技術でやっていくようなところは、どんどん群雄割拠で出てくるし、お金も稼げて、競争が働くから値段が下がっていくっていうようなライフサイクルの中にいるだろうなと思うので。その時Salesforceは、どの世界のどこにいるのっていうのが、僕は自分の中で疑問なんですよね。毎回新機能を出しているし、どんどん新しいものを入れていくから、プロダクトライフサイクルを戻してるぞっていう、そういうなんとかムーワ(Jeffrey Moore)さんの話じゃないけど。そういうことなのかなと思いつつ、CRMではSalesforceはナンバーワンだけど、でかいところで終わりみたいなイメージになりつつあるんじゃないかなっていう気がしてもしなくもないですけど。

松本: ああ、非常にそうで、僕らは既に、多分米井よりも僕の方が、Salesforceの標準オブジェクト、所謂SFAとかCRMとかってのは、Sales CloudとかService Cloudの文脈では詳しいです。でも、もはやそこを見てないですね。標準ベースがどうのこうのってのは、単なるコモディティで、そんなところに例えばUI上の優位性とかいらないし、正直どうでもいいと。やはり元々のプラットフォームとしての、データとその上にラップしてあるAPI層でできることの幅が、まだSalesforceは圧倒的にできるですよ。色んなことが。ちゃんとそれが動く、パフォーマンス良く動くっていうことと可用性の高さ、その二つに競合が出てないだけなんですよね。そこに競合が出ちゃうと多分一気にこのコモディティー化が進んで、強烈な競争になって行くので、上うわものっていうのは正直、永野さんが言うように僕はなってると思います。ただそこに勝利して頑張ろうって会社が出てきてないだけで、誰かが真剣にやり出すと打ち負かされるかもしれですね、そりゃ。

永野: 本当CRMって面白いなと思いますよ。(Microsoftの)Dynamicsと、Salesforceと、Service Nowみたいなところぐらいで終わるみたいな感じでもなさそうだし。なんとなく色んなところでまだチャレンジできるぞっていう世界なのかなと思いつつ、ただ出てこないですよね。新しいソリューションって。だから何なんだろうなみたいなうん。

米井: Net Suiteとかも、なかなかそうですね。新しく聞くところとかはないかな。

松本: 販売管理にも同じことが起こってて、僕らGLOVIA OMやってるんですけど、面白いのは、Oracleさんから結構積極的にパートナーになってくれって話が、ドアノックベースであるんですよね。別のマーケティングの観点でですけど、やっぱりプラットフォームとして覗いてみたいけど、僕はSalesforceの優位性って、やっぱり下側、上に載ってるものではない。正直LEX (Lightning Experience)には優位性がある訳ではないけども、下に載ってるメタデータシステムは凄いですよ。そこを誰かがオーバーテイクして競争者が出てきてくれたら、業界もっと価格が下がりだすので、そうするとシェアが伸びて、私たちは潤いますね。今、一強なんで、価格拘束力をSalesforce社が持っている状況だと思っています。それくらい出来がいいので、どうするだろうっていうのは、大資本のゲームの中では凄く楽しみにしてますね。

永野: だからこそ、こねくり回さない方がいいと思うんですよね。Salesforceは、Salesforceのままで、一番のコアのところ、本当においしいところだけ使って、細かいことやるなみたいな。それはHeroku Connectとかで、PostgreSQLみたいな汎用性のあるデータベースに入れちゃって、そっちで好きなことやりましょうと。フロントエンドのところは、技術革新も広がっているし、いろんなフレームワークだとか、Reactだとかいっぱい出てきてるから、楽しいじゃないですかそっちはそっちで。それでやりましょうよっていう、そういう文脈で、Heroku Connect、HerokuっていうのがSalesforceのアタッチメントみたいな感じで、考えられるといいんじゃないかなと思っています。

松本: まさにそうですね。そういう意味だと、SalesforceのCommunityで有名な方のうちの何人かの、鉞を投げがちな人々がいて、そういう人たちも同じ文脈で、私も賛成です。今永野さんが言ってたようなことですね。役割分担で、オープンな世界はHerokuになった方がいいので、頑張ってほしい。そのためにはやっぱり売れていかなきゃいけない中で、シェアを伸ばしていくっていうところはありますが。管理画面としてのSalesforceは正直便利なんですよね。Viewとかレポートとか作る気にならないので、そういう意味では非常に熟成しましたね。

永野: いろんな人たちから、いろんな意見が来て、Me Tooみたいなことやらなきゃいけないから、機能的にもここを入れないとってのもあるでしょうけどね。開発の人達大変だろうなと思うんですけどね。

松本: 結構面白いのは、Appleみたいにバイシュートインテグレーションが意外と上手になってきたなっていうのは10年見てて思いますね。最近QUIPとかも上手だなと。買収してうまくそのまま生かしてるなって。Herokuもそうですよね、文化を守ったままマージしたし、そういう意味ではなかなか上手だなっていうのはありますね。一方では食い潰されちゃったプロダクトもたくさんあるので、その辺は正にAppleっぽいなっていうところで、健全かなという気がしますね。

永野: そうですね、(Einstein) Voiceとかも、なんとなく、まだ無くなってはいないみたいですけど。CDPも何かあったなみたいなのもありますよね。

松本: 最近はCommunityであんまりそういう話をすると嫌われるので、僕とか米井とかも、あんまりそういう話をしないようにしてるんですけど。

永野: 嫌われても良いんじゃないですか。

松本: Trailblazerみたいな世界には、あんまり闇はいらないのかなみたいなところはありますね。

永野: あれもね、なんとなくね。色々僕も思いはあるんですけど、言わないようにしましょうか。

松本: それはまた、そういう会の時に是非。

永野: Trailblazerも、YouTubeで、中田のあっちゃんが喋ってくれてましたね。本も売れてるといいですけどね。本、買いました?僕まだ買ってないですけど。

松本: 立ち読みですね、私は。

永野: そうなんですね、すいません。ありがとうございます。そろそろまとめようかな、まとまらなくてもいいですけど。この10年、SalesforceをメインとしたSI、Herokuにも関わっていただいて、結構面白いこと、それから辛かったこと、色々あったと思うんですけど、これからの10年のSIってどういう風な感じで進んでいくべきかって、多分それ知ってれば苦労ないよって事あるだと思うんですけども、何か自分の思いみたいなことがあれば教えてもらいたい。松本さんいかがですか。

松本: そうですね。原理原則というか、根本的なことをちゃんとできなきゃいけない中で、最近そういうのをツイッターとかでも、なんか木の絵を描いて見たり、根っこがどうとかって色々議論ありますけど、Salesforceという狭い文脈で話せば、とにかくSFDXにしてくださいですね。後はコンテナ的なもの、Scratch Orgみたいなことに慣れると、結局Dockerだったり、HerokuのDynoと一緒なので、そういう方向で行けば、Salesforceの世界の10年の変革で、一番大きかったのは、これによって凄くオープンになったので、そこをうまく結合していけないと、次の10年、生き残れないですね。10年という文脈で行くと、価格の問題とかですかね。今まではヒアリングをベースに積み上げて、お金はいくらです、みたいなSIだったと思うんですけど、これからは、こういう話だったら単価は、車みたいな感じですね、ベース車両としておいくらになって、お客様のオプションを付けるといくらになりますという世界にSIが移行していかないと、コモディティー化する中についていけなくなるので。販売という意味ではそういう風に見積もりできるか。技術は内部的にモジュール化、製造業の用語で言えばモジュール化をして、同じことを繰り返しやっていく話にできるかどうか。そうすることによって、小さいSIも生き残れるし、大資本も同じことやってくるのかなって、そんなところが今の見立てですね。

永野: ロボットもどんどん活用していくっていうイメージですかね。自動化というか、作りすぎないっていう。人間はあんまり関わらなくてもいいでしょみたいな。

松本: CDataがさっき出てきたんですけど、聞いた話で言っていいか分からないですけど、CDataのドライバって、全部コンフィグベースで自動生成らしいですよ。パチパチパチってパラメータをセットすると、それをビルドしてるらしくて、巨大な生産工場、生産技術ビルドシステムが、パラメータ駆動で製品を出すみたいな感じになると、それって一つの理想系だなと思っていて。そういう世界、Salesforceの環境もそうですよね。メタデータっていうパラメータを入れると、何でもできちゃうみたいなって、そうなったら、システムを作る方の生産技術の仕事だけみんなでやって、お客さんのパラメータはプログラムになりそうですよね。

永野: なるほど。米井さんいかがですか。これから何やっていきたいなとかってありますか。

米井: そうですね。ここ数年は、Herokuにも手を出すようになって、世界が広がってるなっていう感じがします。特にHerokuの使い方では、まだ勉強しなきゃいけないところあるんですけど、最近ではHerokuを色々繋げるところのハブにするみたいなこともやっぱり多くて、Salesforceだったりとか、試したのがShopifyとSalesforceをつなぐっていうところで、その間にHerokuを使って連携させるみたいな。そうなるとHerokuがデータHUBのような扱いになって、Salesforceも繋がるし、他のWebサービスとも繋がるっていうところとかっていうのが、どんどんやりやすくなるなって。Herokuがそういった担い手になってて、なかなか楽しいなと思いますね。そうなると色んなサービスを触ってみて、これ面白そうだなっていうのを試す。そういった好奇心っていうか、色々試してみたいな、面白そうだなってアンテナを張っていくっていうのは、常に大事だなとは思います。

永野: はい、ありがとうございました。今日Xplentyさんと話をしていて、XplentyさんのETLサービスって面白かったので、これからお試しで使っていただくといいかもしれないですよ。YouTubeのビデオもあげといたんで。MySQLからデータと接続して、JOINとSELECTをして、それをPostgreSQLに入れてHeroku ConnectでSalesforceと繋いでこのデータを見るみたいな、十分ぐらいにまとめてるんで。そういう感じの内容も面白いのかなと思うので見てください。 今日はどうもありがとうございました。また色々な案件でお話する機会はあると思うんですけど、これからもよろしくお願いします。TAOドライブの松本純樹さんと米井孝浩さんでした。どうもありがとうございました。

松本: はいありがとうございました。

米井: ありがとうございました。小川さんいつもありがとうございます。

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永野 智

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