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リゾルバの佐伯さんと、ITコンサルについてのお話

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株式会社リゾルバの佐伯 葉介さんをお迎えし、Salesforceエコシステムでのビジネスや、ITコンサルティングについてお話しをいただきました。


ショー・ノート

  • 佐伯さん自己紹介

  • 起業したきっかけ

  • 日本のITコンサルビジネス事情について

  • IT/クラウドサービス業界の今

  • コロナパンデミックの影響

トランスクリプト

永野: 私は、SalesforceでHerokuを担当している永野 智です。このエピソードは、Dev Lifeがテーマとなります。本日は株式会社リゾルバの佐伯 葉介さんをゲストにお迎えしております。佐伯さんよろしくお願いいたします。

佐伯: よろしくお願いします。

永野: 佐伯さんは僕の頭の中でいつも「ヨンヨン」っていう名前で響いてるんですけど、元Herokuで開発されてた織田さんが、佐伯さんのことを「ヨンヨン」て呼んでいたので、ヨンヨンってずっと頭の中で思いつつ、佐伯さんっていうふうに言ってたんです。今日は色々、起業された会社の話ですとか、ITコンサルについての話みたいなことをお聞きしたいと思うんですけども、一番初めに、佐伯さんの自己紹介からよろしくお願いします。

佐伯: はい、よろしくお願いします。 株式会社リゾルバで代表取締役をしております、佐伯葉介と申します。 今ご紹介あったとおり、あだ名はヨンヨンと言いまして、ツイッターの方も @yonyonsaeki という名前でやらせていただいてます。 私の会社は、Salesforce界隈を軸にしたITコンサルティングを提供している会社になります。最近ではエコシステムコンサルティングとか、エコシステムインテグレーションみたいな言い方をさせていただいてます。この後詳しくお話しできるかなと思っています。どうぞよろしくお願いします。

永野: お願いします。今年の1月からですかね。

佐伯: そうですね。2020年1月6日に立ち上げました。

永野: 前にもこういった会社とか立ち上げられたことがあるんですか。初めてですか。

佐伯: はい起業は初めてですね。いわゆるフリーの会社設立とか、サービスを使いながら初めて作りました。

永野: どうでした、登記とか結構大変でしたか。

佐伯: 実はですね、会社作るぞと決めてから2週間ぐらいで登記までいきました。

永野: 最近起業しようと思って始めようとしても、お手続きとかって楽になってるんですかね。

佐伯: そうですね。サポートしてくれるようなサービスもたくさんありますので、ステップをこう明確にしてくれながら、一個一個、ハンコの注文とか、そういったレベルからご案内いただけるようなサービスもありますので、割とハードルは低いかなと思いますね。

永野: じゃ今度、セールスフォース辞めたらつくっちゃおうかな。

佐伯: 是非、手引きしますので、言ってください。(笑)

永野: たぶん副業とかされてる人もいるので、働きながらつくっちゃってもいいのかもしれないですね。

佐伯: はい、一人会社を作られている方も増えているみたいですね。

永野: 税金とかね、楽そうな感じがありますね。

佐伯: その辺は税理士の方とご相談いただいて。

永野: そもそも起業しようと思ったきっかけって何だったんですか。

佐伯: そうですね、少し経歴のところをお話させていただくと、大企業とベンチャーのSI畑が私のキャリアの多くを占めていて、昨年の3月までセールスフォース社で、セールスエンジニアとして活動していたんですけれども。SI及びプロダクトをお客さんに届けていく活動全体を眺めていくようなキャリアを踏んできました。 セールスフォースを辞めた後は、株式会社トレックという会社で副社長という形で、雇われの経営でSIerを運営してたんですけれども、どうしてもSIで、いいものづくりをするということ以外にも、いい案件を作り出していくとか、お客さんとうまく繋がっていくとか、そういったところに課題感を覚えまして、先程永野さんがおっしゃってたように、副業というか、個人事業的に始めたコンサルティングワークというものがあって、それを母体に起業させてもらいました。

永野: トレックともまだお付き合いがあったりするんですか。

佐伯: そうですね、私のやっているコンサルティング事業っていうのが、SIerさんのコンサルティングを含んでいますので、今はトレックさんに関しても、顧問先の一つとして関わっています。

永野: なるほど。セールスフォースとは、トレック時代からも、いろいろお話させていただいたと思うんですけど、会社を起こさなきゃいけないきっかけってのはあったんですかね。

佐伯: そうですね、個人の伝手だったりとか自分の考えている課題感をどう形にしたらいいかなところが、ずっと一人で模索してたんですけれども、思いのほか私の立ち位置というか、セールスフォースをうまく活用していくということを考える手前のご相談だったりとか、それを実際提案に繋げていくとかデリバリしていく体制を作るとかそういったものをやるためには、たくさんのパートナーさんとか当社の自社内でももう少し人がいないとうまく動けないなっていうところが出てきたので、それで仲間を少しずつ口説いていたというか、一緒にやれればいいなと思った人に声を掛けていたんですけれど。そういった方々から、佐伯が社長で会社をつくるんだったらコミットするよって言っていただけたことがきっかけではありましたね。

永野: なるほどね。会社でやるっていうところにのってくぞっていう人が、本気度を見たいみたいな。

佐伯: うんそうですね。きっとあるんだと思います。誰かがリーダーをやっていればついて行くぞって気持ちを持っていらっしゃる方もいるんだなっていうところも発見でしたね。

永野: 実際に会社立ち上げるにあたって、Note.comのエントリーがあったと思うんですけど、タイトルで「SIの不幸をどうにかしたい」って書かれてたと思うんですが、「SIの不幸」って具体的にどんなことを考えられてたりとか経験があったりとかするんですか。

佐伯: はいあのありがとうございます。「SIの不幸」ってちょっとショッキングなタイトルにしたんですけれども、僕の事業の前提としては、全く新しいソリューションみたいなものが世の中で必要であるという前提よりは、すでに対策としてお客さまの課題に対して必要な手段というものはあるんだけれど、うまく結び付いていないっていうことがほとんどの問題の原因だと思っていて。 なのでお客さまと提供側の認識ギャップとか、コミュニケーションギャップみたいなもので多くのプロジェクトが失敗してるなっていうのがこの10年間業界を眺めてみての感想だったので、その辺を捉えて不幸と言い方をしました。

永野: プロジェクトが始まる前で、結構日本のお客さんって、ざっくりとしたやりたいことみたいなことがあって、そのくらいの段階でプロジェクト始まっちゃうケースもあると思うんですけど、要件定義とか設計をしていく段階でどれだけ詰められるかみたいなところがあると思うのですが、具体的にこういうことをしてないとうまくいかないっていうケースってあるんですかね。

佐伯: はい。まず大枠の話で行くと、購入を検討する決定していく段階においては、多くの場合はお客さんの課題抽出自体がされていないっていうことが多いかなと思ってます。 売り手側としてはそれを、こういう課題があるじゃないですかという話をしに行ったり、そこに対してソリューションをぶつけに行くというような活動して準備をしていくという形で、非常に売り手側の歩み寄りが大きい形ということがあるかなと思っています。でもお客さん自身の課題に関して主体性を持ってなかったりするケースもあったりするので、その場合だとなかなか売った後にも苦労されるかなという風に思います。 もう一つデリバリーする時ですね。実際このソリューションを作っていきましょうとなったときに関しても、要件定義の前に要求があるべきだと思うんですけれども、要求自体が定義されないっていうことも結構多いかなと思ってます。 そちらに関しても要件定義をする側としては、凄く深いプロトタイプを作ってあげたりとか、よりこう具体化していくような作業というところでパワーがかかるかなというところなので、わりと古き良き時代の要件定義の進め方っていうところが、相手になるお客様側の要求定義力っていうところもある程度こうふわっとしてきてしまっているということがよく見えていきましたので、その辺が原因なのかなという風に思ってます。

永野: 多分そういう話って、このSI事業が始まってから、もう三十年四十年ずっとうまく行ってないところなのかなって思うんですけど、リゾルバさんが解決されたいっていうか、リゾルバがあると解決できるぞっていうところっていうのは、色々な事を明確にしていくっていうところなんですかね。

佐伯: そうですね。型化していくみたいな形で、明確にしていくということも一つのアプローチだと思いますので、例えばお客様からすると、自社の課題だったりとか、要求みたいなものを明確にしていくための教育だったりとか、情報提供だったりとか、そちらの検討支援みたいなところで実際に私も体を割きながら支援させていただくようなケースがあります。SIer側に関しても同じですね。 彼らのスキルレベルを上げていくとか、あとはお客様とのコミュニケーションを深めていくためのTipsみたいなところを提供していく、そういったところもメインの活動になってきます。

永野: なるほど。そこで問題になってくるのが、そういうところにお金を払う文化っていうのが日本にあるのかなっていうところだと思うんですね。やっぱりプロジェクトの予算をどれだけ抑えられるかっていうところに、企業の担当者は力を注いでいると思うので。「そこはやってよ」とか、「SIerさんの方でどうにかしてよ」っていうところが多いと思うんですけど、具体的にその変のクライアントさんに、これは必要だから、これだけのバジェットを用意して、うちのサービスを使ってくださいっていう、そういう時にはなんてお話されているのですか。

佐伯: そうですね。おっしゃる通りで、色々ものを買う前の段階のお話を詰めていく部分だったりとか、お客様の方で難しいと言ってるところを売り手側が努力するというのは、ある意味当然なことな気もするし、そちらに関してはマネタイズしづらいというのはあるんですけれど、実際その辺が整わない限りプロジェクト全体としては結構足の長いものですので、うまくいかないっていうのはあると思うんですよね。そこは例えば、リゾルバのようなコンサルティング会社が間に挟まってあげると、通常要求を開発したりとかソリューションを提案したりとかした場合には自社でデリバリーしたくなると思うんですけれども、弊社の場合は複数のパートナーさんと手を組んでいて、自社がデリバリーをするっていうことを前提にしないでお手伝いができます。なので、利害関係のない相談先として機能するっていうところを、今は頑張ってビジネスモデルとして作ってますね。 実際マネタイズ先としてはパートナーさんだったりします。

永野: そうですよね。ここでエコシステムの力が、かなり重要になっていくのかなというのは想像しますし、セールフォースの営業が売る時に、こういうプロジェクトでこういうところが結構失敗しやすいんで、リゾルバさん入れた方がいいですよって言ってもらうのと、もらわないのじゃ、かなり違うのかなと思うんですけど。そういうところでエコシステムが重要っていうふうに思われてるんですかね。

佐伯: そうですね。本質的にはやっぱり今まで、お客様の足りない能力っていうところを不足している能力、ないしはマンパワーというところを、コンサルだったりとかSIerが埋めてきたという経緯があると思うんですけれども。 やっぱり意志自体はお客様が持っていくっていうのが今後は必要なことだと思ってますので、一瞬、人として入ってお客さんに完全になりかわってしまうのじゃなくて、今ある手段を上手く繋げるように支援をしていくっていうのが本質的なコンサルになってくるのかなという風に思ってます。

永野: なるほど。こういうコンサル事業ってやっぱりかなり大規模なプロジェクトだとか大企業さん向けの関わり方みたいのが多かったと思うんですけど、これからはやっぱりもっと中小企業でも成り立つモデルというか補間モデルみたいなことを模索されてるっていうことですね。

佐伯: そうですね。SaaS、PaaSを使って、お客さまはこれを活用していくっていうところに関しては非常に会話がしやすくなってきたと思いますので、昔程、がっつりとコンサルに入るみたいなことをしなくてもいいのかなと思ってます。 なので、一部の少数精鋭のコンサルチームが一瞬大事な局面だけ入って、後は今あるツールだったり外部のSIerさんだったり、うまくコーディネートしていく形で支援ができるんじゃないかなと。それであれば、お客様にも大きな投資を必要としないですし、お客さん自身も自社で何とかしようという意識も保てるという感じかなと思います。

永野: なるほど。ちょっと深入りした質問をしていいですか。

佐伯: はい。

永野: こういうお話って、やっぱり透明化みたいなところが重要になってくるのかなと思っていて、コンサルって値段が見えないとか、時間割りでいくらとかっていうところだと、なかなか見えない部分もあったりだとかってのもあるんですけど。リゾルバさんに仕事を頼む時っていうのは、やっぱりピンキリで価格全然違ったりするんですか。

佐伯: いい質問ですね。価格はあわせていきたいなという気持ちはあります。基本的にはまずご相談に関しては無償で、入り口は無償ですっていうところ、ここは完全に約束をしています。 その先で生まれていく価値に応じてお金をいただくって形にしてますので、例えばお客さまのご相談をお受けして、凄く良いパートナーさんとの座組みが組めて、プロジェクトがスタートできたとしたら、そこのプロジェクト予算に対してある程度のせさせていただいて、その部分をいただくということをお客様とパートナーさん双方にご理解いただくというような形でやっています。

永野: それは成功報酬ってことでもないですよね。

佐伯: 近いと思いますね。実際に投資効果なのか、もしくは実際稼ぎというようなものが発生しない限り、なかなかコンサルという形のないものにお金払いづらいっていうのが本質だと思いますので、成功報酬に近い収益モデルを意識してますね。

永野: それは面白いですね。かなり自信ないとできないと思うんですけど。

佐伯: これ結構勇気要りますね。

永野: へえ、そうですか。凄い面白いアプローチだなと思いました。お話をITとかクラウドサービスにもう少し特化して聞きたいなと思うんですけど。やっぱりセールスフォース、ITとかクラウドとかっていうのが、かなり先進的なものだったりしますし、ものが見えないっていうところで、お客さんの側のリテラシーみたいなものも要求される部分はあるんですけど、リゾルバさんが関係されてるのはやっぱりクラウドサービス中心ですか。

佐伯: はいそうなります。どうしてもスクラッチオンプレミスの仕組みも含めてとなってしまった場合、プロジェクト規模も大きくなりますし、その場合はもう従来からITコンサルティングといわれている方々、プレーヤーもいますので、そこには注力しないというつもりでいます。

永野: ある程度こういうソリューションの中でプロジェクトを進めてくださいねっていうところが中心になるんですよね。

佐伯: はいそうです。

永野: なるほど。Herokuも使っていただけたらなと思いつつ、セールスフォースの一員としてやってるんですけど、クラウドでやっていただいた方がお客さんに提供できる価値は大きくなりますよっていう話は通りやすいですか。

佐伯: そうですね。クラウドが前提として話来ることの方が多いかなというふうに今は思います。やっぱりスピード感の問題だったりとか、初期コストの問題もあったりすると思うので、投資を凄くたくさん一気にはかけられないような、成長中の中小企業さんとか、スタートアップとかに関しては、クラウドが大前提かなという思いますね。

永野: もう佐伯さんが働き始めた頃から、アマゾンとかセールスフォースとか、結構知れ渡ってるような状況になっていた感じですかね。

佐伯: そうして私ちょうど間にいた頃かなと思いまして。2010年前後ぐらいからセールスフォースには関わってるんですけれど、その直前までSAP、いわゆる大きめの業務パッケージ、オンプレミス環境に乗せていくような仕事をしてましたので、クラウドの大前提に変わってきたなってのは本当に思いますね。

永野: クラウド自体も変わってますか。

佐伯: はいそうですね。セールスフォース自体も、私が触った頃は、CRMしかなかったというか、所謂Sales Cloud、Service Cloudの環境しかなかったイメージだったんですけども、Herokuっていうような全世界待望したようなオープンな環境のプラットフォームも出ましたし、Marketing Cloudだったりとか、Community Cloudもどんどん拡張されたりとか、お客さんが入れたいっていうことに対して全方位で繋がりそうなクラウドっていうのがどんどん出てきたっていうのは大きな変化だと思いますね。

永野: なるほどありがとうございます。実際にセールスフォースのエコシステムで仕事をされるっていうところを決めた理由ってのは、やっぱりこの市場の大きさとか、製品軸の広さみたいなところがありますか。他に何か理由みたいなものってあるんですか。

佐伯: そうですね。僕自身がまずセールスフォース界隈に、セールスフォースだけをずっとやってきた訳じゃないですけれど、対して一番知見があるというのはもちろん前提としてあるんですけれども、いろんなコンサルの方だったりとか、またはクラウドアーキテクトの方がいらっしゃる中で、レベルが高ければ高いほど手段って何でもいいというふうになりがちだと思うんですよね。やりたいことができれば。けれども、やっぱりセールスフォースを軸に据えるのであれば、セールスフォースならではの流派があると思っていて、それを理解しないで全体をデザインしてしまうと、失敗の確率が上がると思いますので、あまり部分的に取り入れるというよりは、何か軸を据えてコンサルティングしていくっていうのが良いのではないかなという風に思いました。

永野: なるほど。営業的な部分でお客さんが知らないソリューションってのはリコメンドできないと思うんですけど、セールスフォース、Heroku、特にHerokuとかはあまり知られてないのかなと思うんですが。説明しなきゃいけなかったりする部分もあるんですかね。

佐伯: そうですね、Whyクラウドみたいな話はないですけれど、Why セールスフォース、Why Heroku、みたいな話はさせていただくことはまだまだあるかなと思いますね。この辺りはセールスフォース社の中でセールスエンジニアリングをした時の経験が生きてますね。

永野: セールスフォースで働いて、外で働いた時と比べて違う部分てありますか。

佐伯: そうですね、手段としては手広くお客さんは考えていらっしゃるなっていうところは改めて認識するところがあって。セールスフォースだったりHeroku、当然知らない中で色んなSaaSを比較されている段階から、なぜセールスフォースのかって話をするのは少し訳が違うなというのは感じますね。

永野: そうですね。結構大きなプロジェクトで佐伯さんとお話させていただいた時がありましたけど、やっぱり中にいると、違う観点で話をしていかないとお客さんと納得しないなとか、パートナーと話が繋がらないなみたいのは、結構ありましたもんね。

佐伯: そうですね。お客さんがもう社内で好き嫌いがある方だったりとか、先程思想の話じゃないですけれど、特定の製品のアーキテクチャリングに凄く自信持たれてる方とかもいらっしゃるたりするので、どの辺を尊重していくのかっていうのは凄くフラットに考える必要があるなと思いましたね。

永野: なるほどありがとうございます。今年起業って今考えてどうですか。やっぱりコロナっていう大きな話がまだ全然収束してない感じですけど、あの頃同じ時期起業するってどんなことなのか教えてもらえますか。

佐伯: ありがとうございます。やっぱり知ってたらやらなかったですよね。

永野: 1月はまだ「中国でなんかあるらしいよ」ぐらいな感じでしたもんね。

佐伯: ちょうど登記書類の準備している年末ごろとかに、中国で第一報が出たかなという感じですね。 緊急事態っぽくなってしまうとリスクだったり判断というものを皆さんしづらくなるっていうのは感じますよね。自分自身も、知ってたらやらなかっただろうなと思ったりするので。

永野: 今はどうですか。もう半年過ぎて、ネクストノーマルとかニューノーマルみたいな言い方してますけども、これが普通になって、仕事もできるなっていう、そんな感じはありますかね。

佐伯: そうですね。自社だけの話でいけば、検討段階だったりとか、上流の検討だったりとか、わりと非定型な仕事が多いので、商売上営業にあまり出てないっていうところと、キーとなる考えを生み出す時というのは、あまり多くの人数で膝突き合わせる必要はないと思ってるので、その観点で影響出てないかなと思う一方で、支援先のSIerさんが結構苦戦してるなっていう風には思いますね。

永野: それでは具体的にその構築をされてる方とか、PMの方とかですかね。

佐伯: そうですね。いくつかのプロジェクト私も支援として入らせていただいてるんですけれども、お客さんとのミーティングがしづらいそうだなっていうのは皆さんイメージすると思うんですけれど。SIerさんと、内部のプロジェクトのコミュニケーションというところも、なかなか集まれないと厳しいなっていうところが、意外と皆さん語らないところなのかなと思いますね。

永野: ブレーンストーミングみたいなのは難しいって感じですか。

佐伯: そうですね。四方山話みたいなものだったりとかっていうのはしづらいですし、まだジュニアなメンバーをうまく稼働させるとかってのはより難しくなってるかなというふうに思います。人の、チームをある程度大きくしないと仕事がまわりづらいような業態の方は苦労されてるだろうなというふうに思いますね。

永野: でも、考えてみると、コロナ前もそういう課題みたいのはあったのかなと思って、何が言いたいかというと、結局色々な考えとか、課題とかを明確化してないから問題になるじゃないですか。リモート環境だと、きちんと文書に落としたりとか、会議をするにしてもきちんと発言しようみたいな形になっていけば、逆にリモートの方が、リゾルバさんがやろうとしていることを実現できるのか想像しちゃったりするんですけど。

佐伯: そうですね。本当に仕事の仕方として実は大事なことっていうのを改めて認識しているっていうのが、結構色んな方も仰ってると思うんですけど、そういったイメージかなと思います。特にミーティングの前にあらかじめアジェンダがあるのは当たり前ですし、そのアジェンダに対しての想定されるような議論だったりとか落としたい方向とか、それぞれやっぱり持っていないとなかなか意思決定に繋がらなかったりしますし。 あらかじめ何かを考えるって、それを伝えるための準備をするみたいなところが、必然的に求めるようになったという点では、凄く働きやすくなったかなっていう風にはむしろ思いますよね。

永野: あと距離的な障害もなくなりましたよね。

佐伯: いや本当そうだと思いますね。 今まで会わなかった人とも会話をし始めたなんていう人もいらっしゃいますしね。やっぱりWebで業者さん探して、Webでミーティングして、Webで商談進めていって、Webでシステム導入をしてしまうみたいな。

永野: だから地方格差みたいなものを、かなり荒療治ですけど、これで何か結構一気に行っちゃうのかなっていう気もしたりもします。

佐伯: これはいいきっかけにしたいですよね。 結構みんな地理的な条件で、商圏事態というか自社の商談先が狭まってたってことにも、改めて皆さん気付いたんじゃないかなみたいな気はします。

永野: そうですよね。ボーダーレスな時代がやってきた感じがありますよね。ありがとうございます。最後の締めみたいな感じにしよっかなと思ってたんですけど、今は社員さんは3名って感じですか。

佐伯: 私を入れて今3名でやっています。

永野: これからもう少し増やしていく予定もあったりするんですか。

佐伯: そうですね。直近に関してはコアメンバーだと思っているので、本当に思想だったりとか、私たちの求めている、仕事ができるスキルだったり、今持っているっていうところ重要視してますので、出会いを大切に広げていくって感じですかね。

永野: なるほどありがとうございます。コロナの影響があんまり無い業界だとは思うんですけど、エンドユーザーさんは色々な環境の方たちがいらっしゃると思うのでその状況に応じていろいろお話をしなければいけないだと思うんですけど、さっき言ったボーダーレスみたいなところで、例えば北海道だけどパートナーだとかお客さんですよだとか、もしくは社員ですよっていうようなところも増えていったりだとかするのかなと思いますから、コロナがきっかけになってまた色んなビジネスが生まれてくるといいですね。

佐伯: そうですね。私自身も結構ベトナムの会社さんと一緒に仕事をしたりとか、北海道、福岡の会社さんと一緒に仕事したりとか、機会増えてますので、どんどん広がっていけばいいと思いますね。

永野: はい。また色々なプロジェクトとかで関わる機会もあると思いますので、これからも仕事を一緒にさせて頂ければなと思います。またよろしくお願いいたします。

佐伯: はいぜひよろしくお願いします。

永野: 本日は佐伯葉介さんをゲストにお迎えしました。佐伯さんどうもありがとうございました。

佐伯: ありがとうございました。

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