リバネスの吉田さんと、ディープテックについてのお話

Hosted by 永野 智, with guest George Yoshida.

テクノロジーで根深い問題(社会課題:貧困、水、農業、格差、差別等々)を解決することを目的とした、ディープテック / リアルテックについて、株式会社リバネスの創業メンバーの一人で、現CIOの吉田丈治さんとお話しさせていただきました。研究者の発想が実際に社会を変えていく様を共有できる環境づくりをしていきたいという思いを、実現するための方法や、ディープテック業界の今を語ってくださってます。


ショー・ノート

  • 吉田さん自己紹介

  • 人類の進化に貢献できるディープテックとは

  • 学術的な取り組みが社会にどのような影響をあたえることができるのか

  • 社会実装を行い、継続的、持続的に活動を行っていくには何が必要か

  • テックプランターについて

  • ディープテックビジネスにおけるIT/クラウドサービスの活用

  • リモートワークやコロナパンデミック影響下での気づきについて

トランスクリプト

永野: 私は、SalesforceでHerokuを担当している永野 智です。このエピソードは、Deeply Technicalがテーマとなります。本日は株式会社リバネスの吉田 丈治さんをゲストにお迎えしております。吉田さんよろしくお願いいたします。

吉田: よろしくお願いします。

永野: 吉田さんとはそんなにお話したことがないですけども、いきなりポッドキャスト収録ということで、突然お願いして、ご快諾いただいてありがとうございます。

吉田: とんでもないです。

永野: 今日のテーマとしては、リアルテック、ディープテックという言葉の方が馴染みがあるのかもしれないですけれども、特に吉田さんの働いていらっしゃる会社ですとか、最近のトレンドでよく耳にすることということで、テーマとして取り上げさせていただきました。その前に、まず吉田さんの自己紹介からお願いしたいので、よろしくお願いいたします。

吉田: はい。名前は吉田 丈治と言います。株式会社リバネスでチーフインフォメーションオフィサー(CIO)をやってます。経歴は、2002年に株式会社リバネスを立ち上げた時に、一緒に創業メンバーとして参加していまして、その当時は、実は私以外のメンバーも全員大学生、大学院生でした。つまり学生企業ですね。そこから我々モノとしてプロダクトを持っているようなメンバーではなくてですね、ただただ研究が好きな理系のサイエンティスト集団みたいな人達が集まって作った会社ですので、一番最初は教育事業として理科離れを何とかしたいみたいなところから教育事業を始めて、スタートした事業なんですけれども、昨今はそこから始まって、教育から大学の課題って何だろうと。大学の課題がある程度分かってきたら、今度はその大学の技術を使って社会課題を解決したいと思っている人たちがいると。彼らの課題は何だろうという風に広げてきたらですね、ここ数年はディープテックとかリアルテックといった領域で、我々もプレイヤーになったりそういう領域で社会課題を解決したい人を支援するようなパートナーを、一緒にチーミングしてスタートアップをより大きくしていくみたいなところのエンジンになるような会社をやっています。

永野: ありがとうございます。早速ディープテック、リアルテックについてお話していきたいなと思うんですけども。リアルテックっていうのを最近よく聞くようになってきたのは、いわゆるテクノロジーで根深い問題、社会課題みたいなものを解決していこうっていうようなお話だと思うんですけども、定義するとして吉田さんはどういうようなものがリアルテック、ディープテックであるというふうにお考えですか。

吉田: そうですね。私達がこの活動を始めたのは2013年か14年ぐらいが始まりだったと思うんですけれども、それ以前はやっぱりベンチャー界隈も、IT事業をやってる会社さんを華々しく資金調達したりとか、事業を大きく拡大したりとかっていうのがトレンドとして大きかったと思うんですけれども、我々そこではちょっと一線を画していて、どっちかって言うと、研究現場で何かものが欲しいとか新しい実験機材がいるとか、世の中にないものを測りたいからこういったものが必要だみたいなですね、実際にものづくりを伴うような課題の方が結構あるなっていうところですね。肌に感じていたっていうのが一番最初の課題感ですね。 そこからだんだんと事業を進めていくと、実際に地元の一番最初のスタートは墨田区の課題でしたけれど、町工場がいっぱいあるんだけれども彼らの後継者がいないとか、技術の承継する人がいないとか。身近なところにもだんだんそこにあるものは消えていっちゃうよねみたいな課題があったりするんです。意外とそこにはですね、ITがまだまだ近寄れない領域で、サイエンスとかテクノロジーの領域で近寄れる部分はあるんだけれども、やっぱそれだけじゃ足りなくて、すべてを結び付けて何かを起こしていかないと、社会が変わっていかないみたいな課題感はやっぱりありました。 なので、我々が一番真ん中の、ノリみたいな役割になって技術や社会課題を解決するために何かが必要な人と、それを要素技術として持っている人達、それからその周辺の技術であるとか、お金を出してくれる人とか、銀行、行政書士さんであるとか弁護士さんであるとか、いろんな人たちをうまくチームにしてあげて、一緒に走り出しませんかみたいなところをやるような会社ですね。 我々がそういう支援しているのは、そのリアルテック、ディープテックという領域、まだカチッと固まったものはないですけれども、なかなか解決しがたい課題がいっぱいある領域のことをディープテックと言っています。

永野: 実際にディープテック関連企業というのは、ベンチャーも含めて増えてるような感じはあるんですけれども、御社の方で見られているところで増加傾向みたいなことは感じられていらっしゃいますか。

吉田: そうですね。一番最初2014年に立ち上げた時はですねディープテック、リアルテックグランプリというビジネスコンテストみたいなものを開催したですけれども、そこに上がってきたチームも10社ぐらいしかなかったです。 そこから数年経って、今だと年間に100から200の申請があってですね、その中でトップテンを決めてリリースしていくような形を取っているので、入ってくる人たちは増えているように感じますね。

永野: なるほど。最近TechCrunchとかでも、ハエだとか虫だとかを使ったようなベンチャーの発表みたいなのも出てくるようになったなと思いますし、ハイテクとやっぱりちょっと違う領域で色々なディープテック関連企業、社会課題をテクノロジーで解決していく企業っていうのが増えているような印象ですね。

吉田: そうですね。今までだと投資が入るような領域っていうのは本当にハイテクじゃなきゃいけないとか、最先端じゃなきゃ人が集まってこないみたいなところが多かったと思うんですね。僕らも最初の課題とした、ものづくりやりたいってなったら、お金がそこにやっぱ落ちてこないですよ。そこなんとかできないのかなみたいなのが走りで。一番最初にスタートしたんですが、ものづくりでベンチャーできるようになってきたってなったら、ただものづくりだけではなくて、農業とかアグリカルチャーの世界とか、さっき言った虫の食虫を開発するような企業であるとか、だんだん手を上げやすくなっている環境できつつあるなというのは最近思います。

永野: 今までは、産学協働みたいなものだとか、あと官も入ってみたいなところって今までも取り組みはあったと思うんですけど、そこにお金の要素というか、投資の要素が入ってきているっていうのがトレンドなんでしょうか。

吉田: そうだと思いますね。今までも僕らはこういうことやり始める前も、大学発ベンチャーっていう言葉聞いたことあるかもしれないですが、元々大学の先生が会社を作って自分の技術を社会実装するため立ち上げるみたいなのはですね、メディアもにぎやかしとしてあったと思いますし、実際に幾つかの企業が大きく出ているっていうのを見た目にしたことがあると思うんですけれども、必ずしもやっぱりソレがうまくいくのかどうかっていうのは結構難しいところで。 我々は大学発ベンチャーではなく、学生ベンチャーではあったんですが、その横で大先生が立ち上げるベンチャー潰れちゃったりするのをよく見てきたんですよね。なので、もうちょっと上手くやれる環境作れないかなっていうのがあってですね、実は弊社の中でやっているのは、大先生がシーズを持ってますみたいなところに、一番分かりやすいパターンだとそのラボの若手の学生が、一緒に立ち上げるという形でチームになってですね。例えば一般社会とか企業との交渉みたいなところは、若手の方をフロントに立たせて一緒に繋いでいくと意外とうまくいったりみたいな形があったりですね。 やっぱりお金の流れと言うか、その組織形態も、一昔前の大学発ベンチャーみたいなところとはだんだん形が変わって柔軟になってきてるような感じがします。

永野: なるほど。セールスフォースでも、CEOのマークベニオフが、経済が中心になって、ビジネスが中心になって何かしら社会課題を解決していくっていうことは凄く重要というメッセージを流しているときがあって、お金儲けそのものというよりは、継続的に活動ができるその下支えとなるような、お金だとかモチベーションだとかっていうのがすごく重要なのかなというのは、僕もセールフォースに入ってから気づくようにはなったんですけれども。皆さんそういった、お金儲けも重要だというような認識は持たれてるっていう感じなんですかね。

吉田: そうですね。特に我々リバネス自体もですね、一番最初教育で立ち上がったこともあって、「なんでNPOにしなかったですか」ってよく聞かれたんですよね。我々も先程のマークベニオフの言葉と一緒で、教育にしろ何にしろ、ソレを社会的なバリューに変えて、継続的持続的に、補助金に頼るのではなくて、組織をランニングし続けられるような形に持っていかないと、教育なんか特にぽっと出で初めて、社会を混乱させる可能性もある訳ですから、そうではなくてずっと継続してやっていくために、しっかり稼ぐというのは、創業当時からずっと言っている中でやってまして。 我々のところに入ってくるようなベンチャーにも、別に稼ぐのは悪いことじゃないと、その社会課題をいかに解決するかみたいなところは当然持ってるんですが、それをするためには、ちゃんとビジネスを回していく必要があるいうのは、入り口のところでちゃんと認識合わせをすることになってますね。

永野: なるほど、ありがとうございます。特にリバネスさんではテックプランターという、企業の支援を提供するみたいなところもやられてるとは思うんですけれども、具体的にテックプランターを初めて、どういったことがメーンで支援をされてるっていうことをお伝えいただきますか。

吉田: そうですね。テックプランターという企画自体は、創業支援のプラットフォームという形で、特にリアルテック領域の人たちの創業支援していきますよというプログラムなんですけれども。 我々の会社自体はベンチャーキャピタルみたいな投資をする会社ではないので、どちらかというとチームでやりたいこと、社会課題をいかにか解決していくんだみたいなですね、パッションをまず受け取るところからスタートして、一番最初は本当にひとりからスタートするんですけれども、その人が実際に社会課題を解決するためにはチームが必要でしょう。人を集めなきゃいけないよね。この人に足りないところってどういう人たちがいるかな、みたいなの我々の方でアレンジしたりもしますし、彼らが独自にみつけてくるパターンもあるし、色んなパターンあるんですけれども、一人のところから数名にチームアップしていって。今の事業計画で何が足りないのか、その話し方で人が聞いてくれるだろうかとか、プレゼンのブラッシュアップから、全て一年のスパンで考えてやってるんですけれども、メンタリングをずっと続けて、最終的に我々が契約している企業の、創業支援をやりたいようなクライアントさんと一緒に、その企業のプレゼンをじっくり見て、そこをスタートにして、次はPoCやってみようかとか、ある程度大きくなってくると、機械メーカーさんは、うちの機械を、やりたいベンチャーが作ってる何某に組み込んで、製品化してみないかとか。あと一番うまくいったパターンは、その支援している会社さんが実際に資金援助をするというような形で、株を持ってやっていってもらうというようなところまで実績としてはありました。そこまでやってくると、そのチームだけではなくて、関連するステークホルダーみんながエンジンとなって、本当に社会を動かしていくようになるので、そこまで行くとやっぱ面白いウネリになってくると思います。

永野: なるほど。もうすでに開始されてから7年ぐらいになると思うんですけど、これ7期目ということでよろしいですかね。

吉田: 一番最初2014年だから、そうですね7期目ですかね。

永野: だいたい何社くらい対象となったとかって分かりますか。

吉田: どれぐらいになってるだろう。毎年大体今だと一年で50社ぐらいが表に出てきて、そこから支援を開始するような形になるんですが、実際に資本が入ってうんぬんみたいなところは、大きいところだと多分10ぐらいだと思いますね。細かい投資は結構いっぱい入ってます。

永野: これは日本だけに特化したプログラムなんですか。

吉田: ではないですね。今は日本と、あとはアジア圏ですね。シンガポール、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム、あとシリコンバレー周辺とか。あとUK行ったりですね、そういったところで開催をやってます。だからワールドツアーですね。

永野: なるほど、そうですか。凄いですね。やはりこういったグローバルな課題というところでは、いわゆる国連が提唱しているような、SDG's、サステイナブルデベロップメントゴール、いわゆる持続可能な開発目標っていうものを決定されていて、セールスフォースでも我々のビジョンだとかバリューの中に組み込むように去年ぐらいからさせていただいてたりはするんですけれども、その17領域の中で、例えばアジア圏だと貧困だとか水の問題だとかっていうようところに特色があるのかなというか、日本だとどういう領域が多いとかってございますか。

吉田: 日本は逆にですね、結構色々出てくるなっていう感じです。どちらかというとアジア圏の方が、例えば医療のクォリティが低いと医療に特化するチームがいっぱい出てきたりとか、環境問題になっていれば、やっぱりそこに技術というかそこでベンチャー作りたいみたいな人が集まってきますし。地域性とかお国柄みたいなところは凄く強く出るなと思うんですけれども、日本だと、日本も東京だけでやってる訳ではないので、特に地域的にこれが課題だよねっていうのが分かりやすい部分だと、そのテーマが出てくることは勿論あるんですけれども、日本は本当に様々です。

永野: そうなんですね。吉田さんもその企業とお話をされたりされてるんですか。

吉田: もちろんしてますね。

永野: メンターとしてですか。

吉田: そうですね。メンターとして話をする場合もありますし、弊社自体は年間通していろんなイベントを開催しているので、そこの会場に来てくれるベンチャーと、ベンチャーだけじゃないですけれども、クライアントだったりベンチャーだったりと会話を日常的にやってます。 加えて、ベンチャー育成の共有スペースを弊社で運営してますので、そこにいる連中とディスカッションしながら、ビジネスを作り上げていくみたいなところで会話は必要ですね。

永野: なるほど。5,6年以上前だと、やっぱりベンチャー企業っていうと、若い男性三人の技術者みたいな人達が多かった印象があったんですけど、最近そんなこともなくて。勿論リタイアをされてから始めるような方達だとか、あと女性がCEOで、技術者が二人くらいいてみたいなベンチャーだとかって結構多くなってきたなと思うんですけど、このリアルテック領域っていうのは、やはり年齢とか、いわゆるダイバーシティみたいなものが結構あったりするんでしょうか。

吉田: そうですね。一番最初は本当にものづくりがテーマだったこともあって、日本だとやっぱり男性の比重が多いような気がします。年齢の幅に関しては、もう若手から、本当にシニアの大御所まで幅広くやってますので、そこまで偏りはないのかなと。 女性に関しては、領域が色々ありますので、領域による特色が結構あるのかなという感じはします。女性が出てくるパターンもいっぱいあってですね。減反みたいなところで、食べるお米を作れなくなった田んぼで作ったお米を醸造して、アルコールにして、化粧品に使うみたいなアイデアを持ってるベンチャーがあるんですが。そういうのは男性、僕は絶対思いつかないですし、社長自体は女性なんですけれども、彼女の経験から、サステナブルな化粧品アルコールをどういうふうに作って行くのが良いだろみたいなところ課題に掲げてやり始めたみたいなところがあって、面白いなと思います。

永野: なるほど、そうですよね。そうすると今まで培われた技術とかで、陽の目を見なかった、アプリケーションにならなかったっていう分野も結構隠れてるというか、そういうものを掘り起こすことがすごく重要なのかなというふうに感じたんですけど、実際にそういうことは起きていますか。

吉田: そうですね。実際に我々がビジネスとして相対する、お金を出してもらう先は営利企業が多いので、彼らと話をしていると、彼らがやりたい課題とか、解決したい課題っていうのは、実は一本足じゃ絶対打てないんですよね。 これだけピンポイントでクリアしている、クリアすればオーケーみたいなことではなくて、それができるんだったら、多分彼らは自分達でやってるんですよ。そうじゃない課題って何かっていうと、リバネスさん知ってる技術とか知ってる先生とか知ってるベンチャーの中から、これを解決するためには何が必要か考えてくれないかみたいな課題が投げかけられて、そこに対して我々が、実はこういうのって出来ないのっていうのですね、企画会議みたいなもの、もろもろ色んな人集めてやってですね、それを固めて持っていこうかみたいな形でやっと社会と一歩近づけるみたいなところあるので、我々が中心になって生き字引になってですね、技術と人たちをこういう風に繋げたらこういう風になるんじゃないかみたいな仮説を作るところが、結構重要な我々の役割ですね。

永野: なるほど、ありがとうございます。実際に私どもセールスフォースとか、私が担当しているHerokuとかという、いわゆるクラウドサービスというものを提供している企業にとって、このリアルテックビジネスとどういう風にお付き合いができるのかなというところを模索してるんですけれども、特にこのリアルテックというのは、やはりハイテクとかITの活用では、そんなに直接的な繋がりがないのかなという印象もあったんですけど、実際にクラウドの浸透度合いってのはどのくらいの感じになっていると思いますか。

吉田: そうですね。リアルテックも領域としてはいっぱいあるんですけれども、一番ピンと来るのはドローンの領域とかであれば、もうITばりばり使いますし、AIを使ってカメラで写したものを判定するみたいなことをやっているので、親和性高いと思います。一方で、リアルテックで一品もので何かを解決するみたいな、試作品の段階みたいなところだと、まだITを使って何かっていうところまでは行かないような会社さんが多いのかなと思います。 さっきのドローンだけじゃないですけど、IOT関連とかであれば、個数が出るものだったりするので、そこに関しては凄く使おうと思いますが、基本的にはそこまで大量に作るものでもないとか、まだ本当に作れるかどうか分からないみたいな状態であるとまだまだですね。 ただ、我々が一緒にこう伴奏をしていて、だんだん事業が軌道に乗ってくるとですね、必ず必要になるものですし、我々今会社の規模的には100人弱ぐらいなんですけれども、そこまで特にボトルネックを作らずにやって成長してくれたのはですね、ビジネス上の管理であるとか、今セールスフォースに結構頼ってますけれども、クラウド上でですね、色んなやり取りが完結するようにして仕組み化してきたみたいなところが、大きなブレイクスルーとしてあるので、今スタートのゼロイチじゃなくて、イチからゴぐらいに行きたい会社さんに関しては、「リバネスさん、社内制度どうやって作っているの」とかですね、「営業の管理どうやって効率化しているの」ですとか、「人をどうやって評価したらいいの」みたいな質問もいっぱい来るので、そこら辺のサポートも最近は増えています。

永野: なるほど。セールスフォース/Herokuを継続的に使っていただきたいなというのが私も思っていただいたりするんですけど、吉田さんはCIOというお立場で、何かしらの製品だとか、システムを選んでいくにあたって、不可欠だと思うのはどういうところでしょうか。例えばスケーラビリティだとかトラスト、安全性、セキュリティみたいなものがあると思うんですけど。

吉田: はい、特に僕らは先程も言った通り日本だけではなくてシンガポール、マレーシアにも社員がいることもあってですね、日本語圏だけのツールだとちょっとつらいなっていうのがあってですね、それで4年前結構悩んだんですよね。国内の有名なものを使うのか、それとも今まで全然話を聞いたことなかったけどセールスフォースっていうなんかすごいのがあるらしいぞ、みたいな話聞き付けてきてですね、結構天秤にかけました。 今はセールスフォース実際使って、日々弊社の社員全員使ってるんですけれども、スケーラビリティは全然問題ないですし、人数が増えても特に混乱が起きる訳でもないし、大規模に落ちたみたいなところもないので、そこは安心して使える部分というの必要。 かつですね、世界的にユーザーが多いというか、使ったことある人が多いっていう風になるとですね、採用の時もやっぱり楽なんですよね。社内の管理がセールスフォースになってます。セールスフォースを使ったことあるよという会話になれば、社内でやってることが、どう流れていくのかみたいなところは、すぐわかるようにになる訳ですし、それは世界展開できるっていうところ、我々とても重視していて、これがアメリカでもEUでもアジア圏でも、どこでも通用するというような状態のツールをなるべく選ぶようにしています。

永野: そうですか、ありがとうございます。今録音させていただいているのか5月22日の金曜日で、ようやく緊急事態宣言も収束に向かう状況になってるんですが、多分このコロナパンデミックというものの前と後では、これから働き方というものが違っていってしまうのかなという風に思うんですけれども、最後に今までの働き方で、このコロナを機会に変えたことですとか、何か変化があったことについてお聞かせ願えますか。

吉田: はい。働き方自体は、以前からも実は弊社、社内に人があんまりいなくてですね、とにかくみんな色んなとこに飛び回ってるんですよね。なので、誰かどこかで研究者になったりとか、どこかで新しいベンチャーがあったりとか、人と会ってその人がやってることを理解するのが仕事の一つなので、外に出ていることが多かったっていうこともあってですね、特に在宅で勤務しようが、どこで働こうが、ある程度ちゃんとセキュリティを担保して、かつ社内のリソースにきっちりアクセスできるような状態で仕事ができるという状態は以前からあったので、環境として何か難しい事があったというわけでは実はありません。 ただ一方で変わったのが、人と会うのがやっぱりオンラインが多くなったっていうのもあって、自宅からどっかの誰かとつなぎますみたいなところが増えたりとか、出社している社員に関してはオフィスの中から話をする訳ですけれども、今までは会議室が何個かあって、その中でやりとりすれば良かったのが、個々のノードの接続が増えてくると部屋自体が足りなくなるなとか、だんだんユニットが細かくなっていくみたいな変化は多分あってですね、オフィス設計は多分これからめちゃくちゃ変わるんじゃないかなという予感をしてるんですけれども。そこら辺ですかね一番変わったのは。

永野: そうですか。最近オンラインでいろいろ開催されるものも多いですけれど、記者会見もやられたと聞きましたけど、具体的にどんな感じでしたか。

吉田: 実はふたつ実験的にやったことがあって、一つは弊社のリアルな場でやる学会があるんですが、それをオンライン開催してしてみましたというものが一つと、もう一つは先程もあった通り、記者会見をオンラインでも受付ましょうということでやりました。この二つあります。 やってみた面白かったですけれども、リアルな場って日本人特有なところもあるのかもしれないですが、質問する人ってそんなに多くなかったりとかするんですよね。ちょっとした疑問を投げかけるのに躊躇するとか、自分が顔を出してどこどこの誰誰で先生こういうことが気になるんですけどって言える人と、そうじゃない人いっぱいいるっていうのは多分想像に難くないと思うんですけれども、オンラインにするとそのタガが外れまして、とてもホットな質問がいっぱい来てですね、登壇者側もオンラインで見ながらやってるんですが、質問の多さにとても刺激を受けていましたね。自分のセッションが終わった後に、その質問に片っ端から返していくみたいなやり取りが見て取れて、そこは凄く面白かったなというところがあります。

永野: じゃあオンラインカンファレンスというのも、かなりポジティブなものとして受け取られてる感じなんですかね。

吉田: そうですね。弊社の中ではやって良かったなっていう感じですね。今はそのスピンオフ企画として、もうちょっと小さい小間の、一時間ぐらいで終わるような技術セッションものも出していこうかみたいな話がありました。うちの支援してるベンチャーが、このテーマについて話し合いたいっていうのをオンラインでやりたいんだけど一緒にやってくれないかみたいな話が盛り上がったりとかですね。見てた人も、これ面白いって思わせたところは多分あったじゃないかなと思います。

永野: そうですよね。勿論これから対面でのカンファレンスも、徐々に開催はしていくのかなと思うんですけど、それに加えてオンライン開催も、これからどんどん増えてくるのかなっていうふうに思いますね。

吉田: そうですね。記者会見も結構面白くて、記者さん、実際今までの記者会見だと、記者会見現場に体を運ばなきゃいけなかった訳ですよ。一日日本でどれぐらい記者会見行なわれてるかは知らないですけれども、重複しちゃうと参加できないみたいなところがあって、あのうちでリリースしてもですね。多くて20人来ればいいかなみたいな感じ普通はなりますよね。その中、オンライン開催にしたらですね、そんなに告知期間もなかったですが、参加者80名ぐらいでですね、ああこんなに来るんだっていうところはありましたね。それがちゃんとメディアに繋がっていたので、オンラインの方が実は喜ばれるたりとかするのかなっていうふうな気づきがありました。

永野: はい。私も二か月以上ステイホーム、リモートでの仕事っていうのをしてますが、今まで移動時間にどれだけ使ってたのかなって思いだすと、結構色々考える部分がありますよね。お客さん先に行くでも、お客さんに来て頂くでも、一つのミーティングするために移動時間も合わせて倍以上の時間を確保しなければいけなかったのが、オンライン会社だとその分移動が全くないので、凄くあの効率的にできるなっていう印象がありましたしね。

吉田: そうですね。効率的にできたところに、かつ質問の障壁が凄く下がっているので、むしろ得られる情報って増えていく可能性があるんじゃないかなと。

永野: なるほどありがとうございました。今日はリアルテック、ディープテックについて、リバネスの吉田さんにお話をいただきました。吉田さん、どうもありがとうございました。

吉田: ありがとうございました。

ホスト

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永野 智

RVP, Heroku Japan & Korea, Heroku

株式会社セールスフォース・ドットコムでHeroku営業本部を統括しています

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George Yoshida

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